「セルフケアって、結局自分を甘やかすことでしょ?」

もし、今のあなたがそう思っているなら、少しだけ私の昔話をさせてください。

これは、かつて自分の靴を「ただの消耗品」として扱い、心も人間関係もボロボロに使い捨てていた私が、一本の足指、一足の靴を通して「自分自身と仲直り」し、人生を劇的に変えていった本当の話です。この体験が今のゆるまさるヨガ、そして、瞑想実践に力を入れる基盤となっています。

瞑想が苦手だわ。やっても、効果を感じないわ。という方も、セルフケアを瞑想だと思って実践するきっかけになればいいなと思っています。

空港の床と、血の滲んだ絆創膏。

かつて私は、空港のにぎやかなカウンターロビーで働いていました。航空会社の制服に身を包み、背筋を伸ばして、お客様を笑顔で迎える。表向きはとてもキラキラした世界。でも、その足元は、まさに「戦場」でした。私にとって、仕事で履くパンプスは「愛でるもの」ではなく、ただの「消耗品」。

選ぶ基準はたった二つ。「安くて、足がシュッと綺麗に見える形であること」。それだけでした。

「どうせ立ちっぱなしで、すぐに形が崩れてブカブカになるし」
「踵だって、コンクリートの床ですぐに削れてなくなるし」
「高い靴を買うなんて、お金が勿体ない」

そんな風に思っていたから、新しい靴を買うたびに、踵や小指の横には真っ赤な靴擦れができました。ストッキングに血が滲み、一歩歩くたびにナイフで刺されるような痛みが走る。でも、私はそれを「当たり前」だと思っていました。

ロッカールームで、慣れた手つきで絆創膏を貼り、痛みを麻痺させて、また笑顔でフロアに出ていく。自分の体が出している「痛いよ」「苦しいよ」という悲鳴を、私は完全に無視していたんです。

当時の私を支えていたのは、「我慢すること」への妙なプライドでした。痛みに耐えて笑顔で接客することこそがプロフェッショナルだと思い込み、自分の体がボロボロになっていくのを「勲章」だと勘違いしていたのです。でも、その勲章の正体は、自分を蔑ろにしているという「冷酷さ」でした。

靴は、私の「生き方」そのものだった。

当時の私の足は、見るも無残な状態でした。

巻き爪は食い込み、魚の目やタコがいくつもできて、踵は砂漠のようにカサカサ。外反母趾で形は歪み、夕方には象のようにむくんでパンパン。おまけに、通気性の悪い靴の中で一日中耐えている足は、ひどいにおいを放っていました。

ある日の夜、疲れ果てて帰宅し、玄関で靴を脱いだ時。あまりにもボロボロで冷え切った自分の足を見て、ふと、バカバカしくなったんです。「私、なんでこんな思いをしてまで、自分を削って働いているんだろう?」

その時、衝撃的なことに気づきました。私の靴の扱いは、私の「人生の扱い方」そのものだったんです。

手入れもせず、感謝もせず、履き潰しては捨てる靴。それは、私の人間関係や職場への向き合い方と全く同じでした。「職場が合わなくなったら、次に行けばいい」「パートナーと上手くいかなくなったら、捨てちゃえばいい」。

自分も周りも大切にせず、どこか投げやりで、繋がりの糸を簡単に断ち切ってしまうような、トゲトゲしたマインド。心に余裕がないから、同僚の小さなミスも許せない。パートナーが寄り添おうとしてくれても、「どうせわかってくれない」と心のシャッターを下ろす。

靴を大切にできない私は、自分の人生も、他人の想いも、本当の意味で大切にできていなかった。その孤独感と虚無感が、足裏のタコのようにカチカチに固まっていたんです。

「ゆるまさるヨガ」への第一歩:セルフケアの魔法

「このままじゃいけない」そう直感した私が最初にしたことは、高価なサプリを飲むことでも、転職活動をすることでもありませんでした。ただ、お風呂上がりに自分の足指に触れること。これが、space kuuで大切にしているセルフケアの第一歩です。

最初は、自分の足に触れることさえ、どこか抵抗がありました。「汚いし、格好悪い足だな」って。でも、クリームを塗って、一本一本の指の間に自分の指を差し込み、優しく広げてあげる。「今日もお疲れ様。痛い思いをさせてごめんね」と心の中で語りかけながら、カチカチの指を解きほぐしていく。

これが、私にとっての「自分に目を向ける」という体験でした。自分を後回しにするのが当たり前だった私が、一日数分、自分の体のためだけに時間を使う。この小さな「自愛(セルフケア)」が、心のささくれを少しずつ癒していきました。

セルフケアを始めると、驚くほど「自分に厳しい言葉」を投げかけていたことに気づきます。「もっと頑張れ」「このくらい我慢しろ」。そんな言葉たちが、足指を広げるたびに、少しずつ優しい響きへと変わっていきました。「よく歩いたね」「ここは痛いね、ゆっくり休もうね」。自分と仲直りする時間は、ここから始まったのです。

日常に広がる「気づき」:セルフアウェアネス

ケアを続けて数週間。面白い変化が起こりました。マットの上やマッサージの時間だけでなく、日常のあらゆる場面で「自分の感覚」が呼び起こされるようになったんです。

  • デスクワークの最中、無意識に足の指がギュッと丸まっていることに気づく。
  • スーパーのレジ待ちで、片足に重心をかけて腰を反らせている自分に気づく。
  • 車を運転中、アクセルを踏む足がどれほど緊張しているかに気づく。

「あ、今、私、緊張してるな」「今、体が心地悪いって言ってるな」。この「セルフアウェアネス(自己認識)」ができるようになると、不思議と感情のコントロールも楽になっていきました。イライラした時、ふと足の指を動かして地面を感じてみると、心のトゲがスッと消えていく。

気づくことは、変化の始まりです。今までは「原因不明のイライラ」だったものが、「足の指の緊張からくるストレス」だとわかる。理由がわかれば、対処ができます。こうして、私は少しずつ、自分の機嫌を自分で取れるようになっていきました。

心地よさを選ぶ「努力」:セルフエンパワーメント

そして、私は決断しました。「もう、自分を痛めつける靴は履かない」。

靴の選び方を根本から見直しました。そんな時に出会ったのが、理学療法士の先生、通称「健足セラピスト」の方でした。先生は私のボロボロの足を見て、呆れるでもなく、優しくこう言いました。

「足指は人生の土台です。土台が歪んでいれば、その上に乗る心も人生も、真っ直ぐには立てませんよ」

その言葉は、私のこれまでの生き方を全て肯定し、かつ「変えていいんだ」と背中を押してくれたようでした。私は先生から足の構造、歩き方、そして靴がいかに「環境」そのものであるかを学びました。

私は、自分の足に本当に合う、質の高い靴を探しに行きました。かつての私なら「勿体ない」と一蹴していたような値段です。でも、今の私にはわかっていました。これは単なる「靴の代金」じゃない。「自分を大切に扱うという決意」への投資なんだと。

その「高級靴」を履いて初めて街に出た日のことは、一生忘れません。羽が生えたような軽さ。地面をしっかり踏みしめられる安心感。それまで「敵」だった靴が、自分の歩みを支えてくれる「最高のパートナー」に変わった瞬間でした。

「心地よさ」を自分に与えてあげることは、わがままじゃない。自分を幸せにするための、尊い「努力」なんだと確信した瞬間でした。自分をエンパワーメントする(力を与える)ことは、こうした小さな「選び取り」の積み重ねなのです。

自己変容:足指から広がる「空(くう)」の世界

足が変わると、姿勢が変わりました。姿勢が変わると、視線が上がり、呼吸が深くなりました。そして何より、心の中に「静かな空間」が生まれました。

これが、ヨガでいうところの「自己変容(セルフトランスフォーメーション)」です。

不思議なことに、自分を大切に扱い始めたら、あんなに投げやりだった周囲との関係も変わり始めました。パートナーに対しても、自分の「心地よさ」を基準に言葉を選べるようになり、不要な衝突が減りました。職場でも、「使い捨て」のような働き方ではなく、自分のエネルギーをどこに注ぐべきかを冷静に判断できるようになりました。

今、私は「子供の靴選び講座」や「健足エクササイズ」の講師として、多くの人に伝えています。「お母さん、お子さんの靴選びは、その子の未来の体を作る第一歩ですよ」「自分の足をケアすることは、自分の人生を肯定することですよ」って。

私が伝えている「足のセルフケア」は、単なる健康法ではありません。それは、自分という存在を深く見つめ、余計な緊張を手放し、ありのままの自分に戻っていくプロセス。まさに、「瞑想」そのものです。

そして、自分の子供たちにも靴だけにはお金かけてます。体の土台、心が安心できる体を作る、人生の土台だからです。

ゆるまさるヨガの初めには、必ず足指とアーチの話をします。自分を整え、足指から大地と繋がった時、私たちは「空(くう)」――何もないようでいて、すべてが満たされている感覚――に触れることができるんです。

あなたは毎日、どんなセルフケアをしていますか?

かつての私のように、ボロボロのパンプスで自分を誤魔化しながら、誰かのために走り続けていませんか?自分を「使い捨て」だなんて、思っていませんか?

もし、少しでも今の人生に「こんなはずじゃぁない。」と違和感があるなら。今夜、お風呂の中で、自分の足をじーっくり見てあげてください。そして、一本ずつ、指を広げてみてください。

そこにある「痛み」は、あなたが頑張ってきた証。そこにある「足の冷たさ」は、あなたが暖かさを自分を求めているサイン。

足指から人生をゆるめ、自分自身をアップデートしていく。その旅を、ゆるまさるヨガで一緒に始めましょう。

靴を一足買い換えるように。新しい自分に、一歩、踏み出してみましょう。

あなたの足裏が地面を感じる時、体が安定し、あなたの心は安心してどこまでも自由になれる。私はそう確信しています。

まずは、ご自身の今の状態をチェックしてみませんか?

「私の今?どこ?」と思った方へ、瞑想の基本のき「呼吸瞑想実践講座」を受けてください。オンラインでzoomで行っています。ご希望の方は、「瞑想講座受講について知りたい」とLINEからメッセージください。

あなたの「第一歩」を、心からお待ちしています。